【300人に聞いてみました!】本の「帯」は捨てる派? それとも取っておく派?

【300人に聞いてみました!】本の「帯」は捨てる派? それとも取っておく派?

書店で売られている本には、必ずと言ってよいほど「帯」が付いています。

華やかな帯は消費者の購買意欲を誘いますが、少しばかり嵩張ってしまうせいで、読むときに若干の煩わしさも感じることでしょう。個人的に実施したアンケートでも<捨てる派>と<取っておく派>に分かれるだけでなく、様々な意見が見られました。

この記事では、帯が持つ役割を解説しているほか、アンケートの結果も公開しています。

帯を保管する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

本の「帯」が持つ役割とは?

本の「帯」が持つ役割とは?

帯には、その作品が持つ魅力やセールスポイントを一瞬で端的に伝える役割があります。集客効果も非常に高く、ほんの少しの工夫で売り上げが大きく変わるくらい帯の訴求力は絶大です。

実際、1986年に刊行された外山滋比古氏の「思考の整理学」は、とある書店員の手書きPOPがきっかけで爆発的なヒットを飛ばし、200万部を超えるベストセラーに至りました。また、七月隆文氏の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」では、2刷以降の帯に読者の口コミを掲載したところ、消費者たちの共感を呼び起こし、売り上げが10倍も伸びたそうです。

ある一説によれば、消費者が書店に並べられている1冊の本を捉える平均時間は”0.2秒”だと言われています。読者の手に取ってもらうには、この僅かな時間で興味を惹かなくてはなりません。

面白い漫画が溢れている昨今のエンタメ市場において、読者の目に留まりやすい「帯」は最適な宣伝スポットであり、販売には欠かせない重要な販促ツールなのです。

本の帯は<捨てる派>? それとも<取っておく派>?

アンケートの集計方法について

調査方法:「クラウドワークス」にてアンケートを行い、その結果を集計しました。
調査対象:年齢不問の男女300人
調査日:2025年2月20日

<捨てる派>の意見

    まとめ・考察

    今回のアンケートでは、約4割の方が「捨てる」と回答しました。

    その理由として最も多かったのは「邪魔だから」という意見です。

    確かに帯は表紙にくっついているわけではないので、読むときに煩わしさを感じるのでしょう。それ以外にも本棚に並べたときの景観を気にして、帯を外す方もいれば、子供がボロボロにするからと帯だけでなく、表紙カバーも捨てるといった意見もありました。

    いつかボロボロになってしまうくらいなら、最初から捨ててしまう方が賢明なのかもしれません。

    <取っておく派>の意見

      まとめ・考察

      今回のアンケートでは、約6割の方が「取っておく」と回答しました。

      その理由として最も多かったのは「なんとなく」「もったいない」といった意見です。帯を含めて作品の一部だと考えている方も多くいたので、無意識のうちに「MOTTAINAI(もったいない)」精神が作用しているのかもしれません。

      その他にも「売却時に高く売れるから」、「栞として有効的に活用したいから」、「読書記録として取っておきたいから」といった現実的な意見もあれば「映画の半券のように収集するのが趣味だから」というコレクターの意見もありました。

      なかには「推薦人にタレントの写真が使われているから」とスクラップする方もいるそうです。

      帯を保管する5つの方法

      本の「帯」を保管する5つの方法

      ここからは、帯の保管方法について解説します。

      それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分に合った方法で実践してください。

      買った状態のまま、つけっぱなしにする!

      メリット
      • 費用や手間がかからない!
      • 帯を紛失する心配がない!
      • 本と帯の組み合わせを間違えることがない!
      デメリット
      • 帯の日焼け跡が残りやすい……
      • ちょっとした拍子に破れるかもしれない……
      • 帯がズレて読みにくさを感じるかもしれない……

      もっともシンプルで手間のかからない保管方法です。

      買った状態のまま保管するため、帯を紛失したり、単行本との組み合わせを間違えることはないでしょう。特別に用意しなくてはいけない道具もないので、今日からすぐに始められます。

      ただし、そのまま本棚へ収納してしまうと帯が破れるかもしれません。たとえ収納に気を使っていたとしても時間が経てば、不自然な日焼け跡が残る可能性もあります。

      数年単位で保存するなら、他の保存方法を実践した方が賢明でしょう。

      表紙カバーの下につける!

      メリット
      • 費用がかからない!
      • 帯が紛失したり、破損する心配がない!
      • 本と帯の組み合わせを間違えることがない!
      デメリット
      • 帯が表紙カバーに隠れてしまう……
      • 表紙カバーが波打って読みづらくなる……
      • 帯が「ぐにゃぐにゃ」になってしまうかもしれない……

      これも費用が掛からない手軽な保管方法です。

      通常であれば「本>表紙カバー>帯」のところを「本>帯>表紙カバー」の順に入れ替えるだけなので、すぐに実践することが出来ます。先述した保管方法と違って、帯が表紙カバーに隠れている(守られている)ため、ちょっとした拍子に破損させることもありません。

      ただし、本来の帯は表紙カバーよりも長めに作られています。そのまま表紙カバーの内側にかけた場合、表紙カバーと帯の間に僅かな隙間が出来てしまうでしょう。

      もしかしたら、人によって若干の読みづらさを感じるかもしれません。

      どうしても手に持ったときの違和感が気になる方は、帯の折り目をずらすようにしてください。

      ブックカバーをかける!

      メリット
      • 帯が紛失したり、破損する心配がない!
      • 本と帯の組み合わせを間違えることがない!
      • 日焼け、汚れ、湿気から漫画と帯を守ってくれる!
      デメリット
      • 表紙カバーを外せなくなる……
      • ブックカバーをかける手間とお金が必要……
      • 紙タイプのブックカバーだと表紙が隠れてしまう……

      ブックカバーをかけておけば、帯だけでなく、本自体も汚れや破損から守ることが出来ます。

      簡易的なブックカバーなら自作できますし、購入時に無料でくれる書店も多いので、お金をかけずに実践することも可能です。さらに表紙がブックカバーに隠れているため、持ち運びやすくなります。

      表紙を隠したくないのであれば、透明のブックカバーを使うと良いでしょう。背表紙もバッチリ透明なので、本棚に並べたときの壮観を崩しません。

      ただし、自分が所持している本が多いほど費用が嵩む点には注意してください。

      「栞」として本に挟む!

      メリット
      • 費用がかからない!
      • 「栞」として有効的に活用することが出来る!
      • 本と帯の組み合わせを間違えることがない!
      デメリット
      • 帯が隠れてしまう……
      • 折り目がくっきりと残りやすい……
      • ちょっとした拍子に破れたり、紛失したりするかもしれない……

      次に解説するのは、帯を「栞」として活用する方法です。

      販促ツールとしての「帯」を実用的に使うとしたら、もっとも理に適った使い方かもしれません。帯を無駄にしない点では「エコ」とも言えます。

      読了後は漫画に挟んだまま保管できるので、本と帯の組み合わせを間違えることもないでしょう。実用的かつお手軽に活用したい方におすすめです。

      その一方で、折り目がくっきりと残りやすかったり、何かの拍子で落としたりする可能性も考えられるため、完璧な状態で保管しておきたい方には向きません。

      ケースやクリアファイルに保管する!

      メリット
      • 大量の帯を1か所に保管できる!
      • 帯が紛失したり、破損する心配がない!
      • 経年劣化によるダメージを防ぐことが出来る!
      デメリット
      • 費用と手間がかかる……
      • 雑然とした空間になりやすい……
      • 本と帯の組み合わせが分かりにくい……

      本と帯を別々で保管するこの方法は、コレクションを目的とした方におすすめです。

      大量の帯を1か所に保管することが出来ますし、経年劣化によるダメージもほぼありません。クリアファイルで保管すれば、自分だけのスクラップブックが出来上がります。

      帯を保管する手間はかかりますが、それに見合うだけの理想的な保管環境が手に入るでしょう。

      なお、収納道具によっては雑然とした空間になりやすいので、収納にルールを設けたり、メモやインデックスを活用してみてください。

      帯付きだと買取金額が上がるって本当?

      帯付きだと買取金額が上がるって本当?

      場合によっては、査定額が上がることもあります。

      一般的に帯は捨てられることの方が多いため、コレクターが入手できなかった帯は希少価値を持った「収集品」に化けます。驚くことに帯だけでの取引も珍しい話ではありません。

      その中でも人気漫画は増刷に伴い、帯のデザインが変更されるため、もう二度と手に入らない帯付きの初版本は高値で買い取ってくれたりします。

      いつか売却するときのために「帯」を取っておいても損はないでしょう。

      ただし、「ブックオフ」や「ネットオフ」のような中古書店での買取だと話は別です。

      帯付きで査定額が上がる買取業者もあれば、帯付きでも査定額が変わらない買取業者もあります。仮に帯付きであったとしても査定額が劇的に上がるとは限りません。

      個人間で取引できるフリマアプリや漫画専門の古書店に持って行った方が、よっぽど高く売れるでしょう。

      あとがき

      捨てられることが多い帯には、売り上げを伸ばす販促ツールとしての大切な役割があり、消費者の購買意欲を誘う様々な工夫が散りばめられています。

      デザイン性はさることながら、希少性も高いため、帯に価値が付くことも珍しくありません。

      そんな「帯」を大切に保管しておきたいと思った方は、この記事で解説した保管方法を試してみてください。

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