この記事では、千田大輔先生によるサスペンス漫画「僕は君たちを支配する」を紹介しています。
「読む」ことも「描く」ことも大好きな漫画オタクが実際に読んでみて面白いと思ったポイントや感想について語っており、ネタバレを目的としたものではありません。
「僕は君たちを支配する」がどんな作品で、どこに見所があって、どう面白いのか?
読んでみたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。すでに読んだことのある方は「そんな見方もあるのか」と楽しんでいただければ幸いです。
この記事を執筆した時点での読了巻数:最終巻(全11巻)
「僕は君たちを支配する」の作品情報

同窓会のために母校に訪れた男女8人。
突如として現れた謎の壁によって、学校から出られなくなってしまう……。
26歳無職の佐藤ハルカ(さとうはるか)は、元同級生の女子たちと協力して生き伸びることを目指すのだが、終わりの見えない生活は少しずつ彼らの心を蝕み始めるのだった。
やがて、ハルカの歪んだ自尊心は爆発し、心奥に秘めていた欲望が元同級生女子たちへと向き始める。1人……また1人とハルカの毒牙にかかり、聖なる学び舎は色欲にまみれた淫靡な館へと変貌していくのだった。
「僕は君たちを支配する」のおすすめポイント2選

女の子を堕とす過程が生々しい
堕ちモノ系の作品において、大切なのは「墜ちた後」よりも「堕ちる過程」です。
本作は閉鎖空間という特殊な舞台で巻き起こる人間の心理をリアルスティックに描いており、主人公を含め各キャラクターの行動原理に妙な生々しさがありました。ある種の心理実験を覗いているようで、とても興味深い密室劇だったと思います。
女の子が隠し持っている願望と虚栄心を木端微塵に打ち砕くまでの流れは、感心してしまうほどの手腕です。快楽に堕ちてしまった女の子が、みっともなく主人公に媚びる様子も堪りません。
堕とした後の恍惚な表情を見てしまったら、静まったはずの嗜虐心も再燃してしまうでしょう。
女の子の心と体を徹底的に堕とし込む展開が好きな方におすすめです。
新たな性癖に目覚めるかも……!
閉鎖空間で繰り広げられる目合ひが刺激的過ぎました。
最初こそ穏やかでしたが、読み進めていくうちにサディズム全開のSMプレイが始まります。緊縛をはじめ、スパンキングやコスプレ、野外露出に青姦、果ては百合プレイまで押っ始める始末です。
おまけに女の子たちの属性もバラエティに富んでおり、幼馴染はもちろん、人妻やメスガキもいて、まさに選り取り見取りの王様状態……。
もしかしたら、自分でも気づかなかった性癖に目覚めるかもしれません。
もっと言えば「女の子が快楽に屈して堕ちていく」というシチュエーションが好きな方には、めっぽう刺さる作品だと思います。
「僕は君たちを支配する」を読んでみた感想
あくまでも本作は青年漫画に分類されるので、男女の結合部を意図的に隠すのは分かります。
しかし、エッチな描き文字や厭らしい体液をいっぱい描いておきながら、元同級生たちの乳首を描かなかったことには納得がいきません。絵柄が自分好みだっただけにとても残念です。
是非とも成年誌verで読んでみたい……!
乳首が描かれていたら諸手を挙げて歓喜していたことでしょう。そう思うくらいにこの閉鎖空間で繰り広げられたシチュエーションは、私の心奥に眠っていた嗜虐心を刺激してくれました。
個人的には、完璧なメスガキムーブを見せてくれた「ユユ」が一番のお気に入りです。
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大見武士先生によるカルトサスペンス漫画。
「僕は君たちを支配する」と同じように閉ざされた空間で繰り広げられうハーレム劇場と主人公のクズっぷりが痛快な作品です。
後味の悪い幕引きには心が擦り減るかもしれません。バッドエンドに耐性のある方は、是非とも自分の目で確かめてみてください。
ちなみに本作では、乳首までしっかり描かれています。
あとがき
千田大輔先生の描く漫画は倫理観を度外視した歪な愛情表現が多く、最初こそ精神が荒んだものの、いつの間にかそれが病みつきになっちゃいました。
同作者の「ヒロインは絶望しました」や「異常者の愛」も中々にショッキングな作品です。
もっとハードな鬱展開をお望みの方は、手に取ってみてください。
反対にハートフルな漫画を読んでみたい方には、「マコさんは死んでも自立しない」がおすすめです。