【感想&レビュー】クラスメイト全員がヒロインを守る秘密のボディガード!?|赤羽骨子のボディガード

【感想&レビュー】クラスメイト全員がヒロインを守る秘密のボディガード!?|赤羽骨子のボディガード

この記事では、丹月正光先生による学園ラブコメ漫画「赤羽骨子のボディガード」を紹介しています。

「読む」ことも「描く」ことも大好きな漫画オタクが実際に読んでみて面白いと思ったポイントや感想について語っており、ネタバレを目的としたものではありません。

「赤羽骨子のボディガード」がどんな作品で、どこに見所があって、どう面白いのか?

読んでみたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。すでに読んだことのある方は「そんな見方もあるのか」と楽しんでいただければ幸いです。

この記事を執筆した時点での読了巻数:9巻

「赤羽骨子のボディガード」の作品情報

赤羽骨子のボディガード
丹月正光『赤羽骨子のボディガード』(講談社)
「赤羽骨子のボディガード」のココが好き!
  • 読者の目を惹きつけるダイナミックなアクションシーン!
  • 息つく暇もないほどハイテンションでバイオレンスなヤクザの抗争劇!
  • 思わぬ角度からぶち込まれる胸キュン必至のラブコメ!
「赤羽骨子のボディガード」のあらすじ

錚々児高校の3年4組に通う威吹荒邦(いぶきあらくに)は、幼馴染の赤羽骨子(あかばねほねこ)を殺し屋から守り抜く《ボディガード》を務めていた。

普通の一般家庭で育ったはずの骨子が、命を狙われる理由は”血筋”にある。

驚くことに骨子の実父は【尽宮組】というヤクザの組長であり、引退間際の組長に隠し子がいる事実を知った時期組長候補者たちは、カタギの世界で生きる骨子も跡目争いに巻き込んでしまったのだ。

骨子には平穏無事に過ごして欲しいと願う組長は、とある縁から信頼の置ける人物、すなわち威吹荒邦を見つけ出し、骨子の《ボディガード》になるよう依頼する。こうして、荒邦のスリリングな学園生活が始まったわけだが、実は骨子の《ボディガード》は荒邦だけではない……。

3年4組の生徒全員が、骨子を守る《ボディガード》だったのだ!

おすすめポイント3選

快調なテンポで展開するハイテンションな抗争劇!

まず特筆すべきは、清々しいほどの疾走感でしょう。

導入部でクラスメイト全員が赤羽骨子を守る《ボディガード》という隠し玉を披露したかと思えば、早々に恋のライバルが登場し、さらには個性豊かな《ボディガード》たちのキャラクター性まで丁寧に描いています。

今後の展開に期待が高まる完璧な導入部でした。

しかし、本当に盛り上がるのは、ヤクザ同士の抗争が激化する「修学旅行編」以降でしょう。

一癖も二癖もある強烈な刺客が骨子の命を狙い始め、バトル要素が色濃くなります。作者自身の戦闘作画が卓越していることも相まって、良質なアクション映画のクライマックスを鑑賞しているかのように視線が吸い込まれます。

そんな物語の最高潮とも言うべき瞬間を惜しげもなくぶち込んでくるので、心を落ち着かせる暇がありません。新しいエピソードが展開される度に最高潮を更新し続けてくる構成力も見事でした。

物語を盛り上げるための素材を出し惜しみしない姿勢は、読み心地がとても良いです。

ラブコメだけじゃなく、アクションやドラマの完成度も高い!

主人公とヒロインの甘々なラブコメだけでなく、クラスメイトたちの青春ドラマにも注目です。

それぞれが何かに秀でたプロフェッショナルでありながら、中身は恋や友情に全力投球の高校生というギャップに親近感が湧いてくるでしょう。殺伐とした世界で生きる子供たちのピュアな一面に微笑ましくなっちゃいます。

とくにボディガード集団「3年4組」の《司令塔》にして最強の男・染島澄彦(そめじますみひこ)が、たまに見せる闘争心を燃やす瞬間が堪りません。

冷静沈着な澄彦と荒っぽい主人公の友情の証が「イヤリング」なのも最高です。

守るべき対象である「赤羽骨子」に屈折した思いを抱えるキャラクターたちの人間ドラマも秀逸ですし、自分の未熟さに打ちひしがれて奮起する少年少女の成長も感動的でした。

青春群像劇として読んでも完成度の高い作品だと思います。

赤羽骨子の好感度が高い!

絶対にバレてはいけないという設定があるため、メインヒロインの赤羽骨子が活躍する機会は滅多にありません。

だからと言って、赤羽骨子の好感度が低いなんてことはなく、むしろ読み進めていくほどに好感度は上がっていくでしょう。守られる対象でありながら、その実態は凛とした一本筋の通った女性だったのもあり、非情に好感が持てました。

もしも、赤羽骨子が何の取り柄もないままに守られているだけのヒロインをやっていたら、ストレスで読むのを止めていたかもしれません。

物語を動かすためだけの舞台装置で終わらせないキャラ作りの巧さに脱帽です。

「赤羽骨子のボディーガード」を読んでみた感想

月猫みなみ
つきねこみなみ

作画がハイレベルなのは言うまでもなく、読んでいて本当に面白い絵だなと思いました。

どのコマを見てもキャラクターの動きが丁寧に描かれていて、アクション映画さながらの躍動感があります。とくに敵味方が入り乱れるようなバトルシーンは、ページをめくる手が止まってしまうほどのクオリティです。

しかも、X(旧Twitter)の赤羽骨子のボディーガード公式アカウントによれば、これをフルアナログで描き上げているとのこと……。久しぶりに原画を見てみたいと思う作品に出会えました。

原画展が開催されたら、絶対に行きたいと思います!

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三香見サカ『薫る花は凛と咲く』(講談社)

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松井優正『暗殺教室』(集英社)

あとがき

作中でみんなが着ている制服が気になって、実在するのか調べてみました。

その結果、白い制服を採用している高校は幾つかあるみたいですが、黒のワイシャツを採用している高校はないようです。あっても紺色だったり、ポロシャツだったりでドンピシャなものは見つけられませんでした。

やはり、清潔感を重視するうえで白色はマストなのかもしれません。

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